社長さん、部長さん、課長さん、係長さん、そしてパートさん、アルバイトさん、新入社員さん。
部下や家族、お客さん、友だち、わが子が自分の思っていることと違うことをしたとき、あなたならどうしますか。

次の4つの選択肢から、一つを選んでください。
この質問にどう答えるかで、これからあなたが、今までよりももっと日々を楽しく明るく生き、会社、職場、家庭などで温かい人間関係を築けるかどうかが、わかってきます。
お忙しいこととは思いますが、ちょっとお試しになってみてください。

質問は、繰り返しますが、「部下や家族、お客さん、友だちなど、自分以外の人が、自分の思っていることと違うことをしたとき、あなたならどうしますか?」。
選択肢は、
1. 相手(部下、家族、お客様、知人)にちゃんとするよう求める。
2. 自分の考えを変える。
3. 自分の行動を変える。
4. 自分の考えや行動を変える。

さて、あなたの答えは何番でしたでしょうか。

「1.相手にちゃんとするよう求める」とお答えになった方はきっと、これまでたくさん、相手を変える努力を重ねてこられたことと思います。

「言えば動くはず。動かないのはおかしい」と大きな声を出したり、何か条件を出して承服させたり。あの手この手で思い通りにしようとされたことでしょう。しかし、結果はどうでしたかっ?

こちらの思いをくんで変わってくれた人もあれば、変わらずかえって逆恨みされて、人間関係がとても悪くなった人がいたかもしれません。「良かれと思って言って上げたのに、なんでっ。怪しからんヤツだ」と思ったこともあるでしょう。

善意で注意したつもりなのに、なんでまずい関係になってしまったのか。
でも、そこは、一呼吸おいて、ちょっと考えてみてください。

あなた自身のことを考えてみてください。もし、あなたが他人から、自分のしたくないことを無理やり押し付けられたり指示されたら、すんなり気持ちよく、なんのこだわりもなく指示に従えますか。きっとボヤキの一つもつぶやきたくなるのではないでしょうか。

あなたの指示を素直に受け入れられなかった人はきっと、そういうあなたと同じように感じたのではないでしょうか。

つまり、人間というのは本来、人から変われと言われても、納得できないと素直に変わることができない性質を持っているようです。

「1.相手を変える」とお答えになった方、そうしたことをしっかり認識して、「相手を変えることはなかなか難しいんだ」と肝に銘じてください。この「人の思いや行動を、無理やり変えることは難しい」ということを、骨身にしみて感じ取り、自分の考え方や対応の仕方を変えることに方針転換することが、実は「≪明るく生き、温かい人間関係を手にするためのコツ≫その1」なのです。

次は、
「2.自分の考えを変える。」
「3.自分の行動を変える。」
「4.自分の考えや思いを変える。」
のいずれかをお選びになった方にお話しします。

この三つを選ばれた方は、さまざまな経験から、相手を変えるよりはむしろ、自分の対応や考え方を変え、アプローチした直した方が結局は早道で、遠回りのようでも相手がしっかり納得し協力してくれることにつながると、ご存じだったかもしれません。

他人を変えるよりも自分を変えるほうが、自分のことなので取り組みやすい。これは、ほんとうにそうなのですが、一つ、大きな問題が立ちはだかっています。それは、長年の習慣から自分にこびりついてしまった行動パターンや言いグセ、発想法です。これが実に頑固で、知らず知らずのうちに周囲との関係をとげとげしいものにしてしまっているケースがかなりあるのです。

自分を変えるのも実はそれなりにむつかしいのですが、それでもなお、自分を変えるのは自分の努力次第のこと、コントロールできる範囲なので、他人を変えるよりも取り組みやすい、と本心から納得して、事態解決の軸足を「自分の改善」にしっかりと置くことができれば、あなたは「≪明るく生き、温かい人間関係を手にするためのコツ≫その2」を確実に手に入れたことになります。

しかし、コツを手に入れても、実践しないと、微妙な力の配分や効き目のほどはわかりません。

ついつい大声で怒鳴ってしまうクセ、部下の欠点についつい目が行ってしまうこと、目標達成ができないと多くの人の前で責め立ててしまうクセ、部下は黙って指示通り働けといった観念、自分が変わるのはとても損だといった感覚などは、まさに「分かっちゃいるけどやめられない」。実に難儀なことに、それなりに気をつけていても、なかなか改めにくいものです。

そんな時、自分でもなかなか変えにくい自分の心と行動をさっと変えてくれる。そんなきっかけを与えてくれる便利なチェックリストがあります。米国のウイリアム・グラッサー博士が提唱し、カウンセリングや学校運営、企業経営、家庭や職場の人間関係改善などに効果を上げている「選択理論心理学」という考え方がベースになっています。

次に掲げますので、ちょっと自分の日頃の姿を見つめ直してみてください。
チェックリストは二つあります。一つは人間関係を破壊する【7つの致命的習慣】、一つは人間関係を育む【7つの身に付けたい習慣】です。それぞれのリストにどういう項目があるか、興味がおありではないですか。じっくり、ご自身のあり方を点検してみてください。

【7つの致命的習慣】            【7つの身に付けたい習慣】
1. 批判する                 1.傾聴する
2. 責める                  2.受け入れる
3. 文句を言う                3.励ます
4. ガミガミ言う               4.支援する
5. 脅す                   5.信頼する
6. 罰する                  6.尊敬する
7. 褒美で釣る                7.違いを交渉する

いかがでしょうか。

自分の日頃の考え方や行動は、リストの中のどういった項目に当てはまるか。その傾向を知ることができましたでしょうか。

その傾向をベースに、次は、≪自分と周りの他人とが明るく楽しく、温かい人間関係を築く≫ために、これから自分は、どういう態度で部下、同僚、家族、友人、子どもに接したらいいか、もう一度チェックリストを見直して、考えてみてください。

≪ともどもに明るく楽しく、温かい人間関係を手に入れる≫方向へ向かって、自分が日々実践していくべき言動、心の働かせ方が見えてくるかと思います。「これはしよう」「これは慎もう」などと、その方向性が、リストの項目を通じて見えてくることかと思います。おぼろげながら、ぼんやりとでもヒントが見えてきたら、あとは実践あるのみです。

日々、時々刻々にリストを思い出し、自分の心に人間関係を育むために有効な習慣を自分の心にささやき続け、職場で家庭で学校で、いままでのこだわりを捨てて実行することが大切です。

部下に接するとき、批判や文句が多くなっていないか。部下の話にしっかり耳を傾け、良いところをちゃんと受け入れるよう努めているか。部下が目標を達成できずに困った時、「できなければ異動だ」などと脅さず、自分と部下の考えが違った時、「お前は黙っていろ」とは言わず、部下の意見をきちんと聞いて、自分は主張の根拠を明確に示すなどして話し合い、互いの違いを埋めていく努力をしているだろうか。

話の流れで「部下」としてみましたが、この「部下」の部分は「子ども」でもいいです。仮に「子ども」だったらリスト全体がお母さんとお父さん用のセルフチェックに役立つでしょう。「部下」を「親や兄弟」としたら家族用チェックリスト、「女性」に置き換えると女性へのパワハラやセクハラを未然に防ぐための行動チェックリストとして役立つでしょう。

皆様お一人お一人が、このリストに沿って日頃の自分の言葉遣いや行動を改めて点検し、日々に【7つの身に付けたい習慣】を現場で実践し、「さっきはうまくいった」「今のはちょっと、50点だったかな」などと自分の言動を採点しつつ、極力【7つの致命的習慣】を自制自重すること。これが、とりもなおさず「≪自分自身も周りもともどもに明るく楽しく、一緒に温かい人間関係を手にする≫ことのコツその3」なのです。

以上、さまざまな質問と点検におつきあいいただき、ありがとうございました。
どうぞ、どうぞあなたご自身の大きな願い、職場を明るくし、多くの従業員がイキイキと働き、生産性と品質が向上して、さまざまな成績が優秀なものになるという、前向きな願いが達成できますよう、この三つのコツと、チェックリストを生かしていってください。

さまざまな問題は人間同士のかかわり合いの中で生まれ、改善の糸口も、人が人にどうかかわるか、自分自身をどう点検し、そして改善するということの中にひそんでいます。

職場や学校や家庭を明るく豊かにし、多くの人が立場を越えて温かい人間関係をともどもに手にすることができるよう、また、あなたご自身の大きな願いが無理なく実現するよう、どうぞ、社員や部下や子どもを、力や立場を使ったコントロールの手法ではなく、社長さんや幹部、先生、親自身が、一人ひとり自分の対応、発想、言動を謙虚に振り返って、実意のあるあたたかなものに変えることが、大願成就への一番の早道だと思います。

こうした考え方、物事の進め方にご共感いただけます方、もっと詳しくお知りになりたい方は、どうぞ、株式会社エンパワーズ・ingにお尋ねください。何か、お力になれることがあるかもしれません。
です。感想、ご意見もお待ちしております。

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