「1日 朝起きから始まる」。朝礼で輪読する「職場の教養」の発行団体、一般社団法人倫理研究所発行だ。小さな字で「目が覚めるのは、行動を起こす大切な気づき。朝を活かせば、一日がスムーズに進んでいく。」と補足している。

その隣にかかるのが、日めくり「稲盛和夫箴言集」だ。「1 新しい計画を実現する」とある。

積極思想を説いた哲人、中村天風さんの言葉「新しき計画の成就は、ただ不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきにただ想え。気高く強くただ一筋に」を引いて、稲盛和夫さんは、強烈に思い描き続けることでどんな難しい目標であろうと必ず達成できると説く。思いが気高く純粋で一筋であるほど最大のパワーが発揮できるのだと励ます。

稲盛さんの経営思想と人間観、世界観を集約した本「京セラフィロソフィ」を繰って「新しい計画」に対応する箇所を探す。48「楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する」が目に入った。

ここで稲盛さんは面白い説明を展開する。新しいことを思いついたらまずめちゃくちゃポジティブなゴマすり社員に話して感想を聞く。そういう社員は必ず「いいです。社長、やりましょう」と後押しをしてくれる。気をよくして、実際の行動計画を練る。

そのときは頭の切れる、慎重な社員に意見を求めて実効性の高い計画に練り上げる。

そして実行段階に移ったら、腹をくくって、あくまで未来を楽観して一心に突き進むのだという。

天風さんが言う「気高く強く一筋に」が実現するよう、場面場面で部下の特性を上手に使い、物事を着実に前進させている。

小さな心配から意欲がくじけたりしないように、がさつな計画で舞い上がって失敗しないように、どんな困難があっても目標と本質を見失わないように、自らを戒め心がけている。これは、稲盛さんが、自分の利点と限界を良く知って、その限界を超える手立てを日々の出来事の中から獲得してきた結果であろう。

ポジティブ指向、積極思考、前向きに、という言葉は、経営だけでなく、昨今の処世訓のトップにありそうな「生き方」になっている。朝、「さあ、今日もがんばろう」という自分への元気な声掛けではじまり、これをこうしてとポジティブに組み立てる現場想定のイメージトレーニングに続いていき、明るく前向きな営業活動、執務姿勢という実現形となって1日が動いていく。

「心一つですべてを創る」と言った宗教家がいる。「心一つですべてをこわすことにもなりかねません」とも念押しした。喜びを伴った笑顔、相手の繁盛を思いやるやさしさ、一緒に繁盛しようとするひたむきながんばり、この「心一つ」がすべての豊かさにつながっている。

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